· 

パッシブハウスに必要なPHPPを解説&エコハウスアワード2022

昨日開催された、パッシブハウス・ジャパン全国大会2022&「エコハウス・アワード2022」表彰式が東京で開催されました。

エコハウスアワード2022どんな家がエントリーしているのか?気になりますよね??

エコハウス・アワード2022 ノミネート作品はこちらのURLからご覧いただけます。

ナッカデザインでエントリーさせて頂いた物件も無事、一次審査、二次審査をクリアし、ノミネート作品へ並ぶことができました。

https://passivehouse-japan.org/event/15338/

 

エコハウス・アワードは、パッシブハウス部門、推奨エコハウスゾーン部門、実測部門の各部門でパッシブハウスやローエナジ、エコハウスに関する建築物が一次審査、二次審査をクリアし、先程ご紹介したWEBページや冊子に掲載(ノミネート)されます。

 

今回から始まった実測部門は、建物のプランニングが出来た際に作成したPHPPデータと、お引渡し後の実際に暮らしているの家の温湿度データと消費電力データを計測し比較検証するという部門でした。

 

すべてのエコハウスアワードエントリー物件は、パッシブハウス独自のPHPPデータで消費エネルギーの審査を受けます。

パッシブハウスの設計&省エネの醍醐味は、PHPPの計算です。

 

 

PHPPとは??


PHPPは、ドイツパッシブハウス研究所によって確立された、建築物の設計段階で冷暖房、換気、給湯、照明、その他補助電力を予測するために開発された独自の建築物のエネルギー収支計算ツールです。

PHPPに建築地の気象データ(外気温湿度、日射取得)を取り込むことで、建物の外皮性能(断熱性能)と日射取得を加えた建築物の消費エネルギーの計算が可能になり、入居後の実際のエネルギー消費量(実測値)が設計段階での予測値を上回らないことで世界的に定評をうけています。

このドイツ版PHPPを日本の技術者向けにリリースしたのが、パッシブハウス・ジャパンの代表理事 森 みわさんです。

 

建築物の消費エネルギーを計算するツールは国内でも数多くありますが、PHPPは入力が非常に細かく、例えば窓の入力を例に挙げると、窓枠のU値、ガラスのU値、日射取得率、ガラスと窓枠のヒートブリッジ係数、窓枠と躯体(外壁)間のヒートブリッジ係数の入力が求められます。

実際にPHPP計算をする際は、気象データ、断面構成、各部材の値、設備機器のPEF(一次エネルギー換算ファクター)値などを指定されたデータを入力する必要があるため、PHPPの概念を学び、操作入力する必要があります。

 

そして、PHPPで計算したエネルギーの収支と省エネ性能を、日本のエンドユーザーに見える化した物が「建もの燃費ナビ」です。

今回ナッカデザインでエントリーさせて頂いた「建もの燃費ナビ」がこちら↓

 

実測部門にエントリー物件を森さんや高橋さんの実測データ分析・解説を視聴して、PHPPや建物燃費ナビを活用している工務店として、計算した結果の建もの燃費ナビをベースにお客様へ「暮らし方の提案」や「アドバイス」をしっかりできるように活動して行こうと思いました。

 

これからも省エネ住宅のご提案と認定パッシブハウスの実現に向けて、周知活動をコツコツと頑張りたいと思います。